地理の勉強法を確立する

このページでは地理の分野別勉強法を整理しています。こちらのページを見た後に、地理の推薦参考書を眺めると「使っているイメージ」がより一層湧いてくると思います。あわせてご覧ください。

【教科別・分野別】2022年の推薦参考書の紹介

全体理解

まずは地理で学ぶべき全体を理解することを目指します。地理は大きく系統地理と地誌に分かれますので、ここでもそれぞれについて解説をしていきます。

なお、地理は系統地理を一通り学習してから地誌に臨んでください。地誌は個別具体的な話が多くなってしまうので、その前に系統地理で地理の全体像を学習する必要があるからです。

系統地理

先述のように、系統地理では地理の全体像を学ぶことになります。ここで学んだ理論を例えば「具体的にヨーロッパではどうなのよ」「アメリカは?」「アジアは?」と確認していくのが地誌の勉強です。

そのため、系統地理では暗記よりも理論をしっかり理解することを重視しましょう。

・緯度によって気候が異なるのはなぜか?

 

・砂漠はなぜ形成されるのか?

 

・人口移動はなぜ起きるのか?どういう国からどういう国へ移動するのか?

 

・民族問題はなぜ起こるのか?

系統地理の学習では、こうした質問に対して「聞かれたらスラスラ解説できる状態」を目指してください。

そのためには、教科書や参考書を読んでいるだけではなく、より能動的な勉強をする必要があります。

【能動的な系統地理の勉強法】

 

①「〇〇ページから△△ページまでを覚えよう」と決める

※必ず時間制限を設けて取り組む(「ちょっと無理かな?」と思うくらいの制限が良い)

 

② ①が終わったら、10分の休憩を入れる

※身体を休めることではなく、いま覚えたことを忘れることが目的

 

③休憩後、勉強した内容を(何も見ずに)まっさらなノートに思い出しながら書いていく

※誰かに授業をすることを想定し「つながり」を意識して情報を書いていく。乱雑に単語を並べるだけでは意味がない

 

④「もう限界!思い出せない!」というところまで絞りだしたら、教科書・参考書を開いて学習内容を再度確認する

※思い出せなかったこと、間違って覚えていたことを整理する

 

⑤翌日、1週間後を目安に再度③~④に取り組む

ここまで学んだことを言語化するトレーニングを積んでいけば、必ず系統地理を習得することができます。

地誌

系統地理では「解説できること」がゴールでした。では、地誌のゴールは何でしょうか?

ずばり、地誌のゴールは「白地図を見たら、その地域の気候や自然環境(山・川)、その地域の工業が頭に浮かんでくること」です。

具体的に話をします。以下のアメリカの白地図を見てください。

では質問をしていきます。すべて基礎問題です。

①大きな山脈(2つ)はどこにありますか?

 

②酪農地帯、とうもろこし地帯、小麦地帯はそれぞれどこですか?

 

③年間降水量500mmラインを引いてください

 

④寒流はどこを流れますか?

 

⑤スノーベルトとサンベルトはそれぞれどこですか?

こうした質問に答えられるようにするのが地誌の勉強です。

そして繰り返しですが、白地図を見たときに自然と「ここはこうだったな」と浮かぶ状態を目指してください。

 

そのための具体的な勉強法としては、やはり普段から白地図を使っておくことです。

教科書や参考書で勉強するだけでなく、勉強後に白地図を眺める癖をつけてください。そして、必ずどこがどうなっているのかイメージする訓練をしましょう。

ここまでやっている受験生はほとんどいません。この勉強法を取り入れることで、あなたの地理の成績は必ず上がっていきます。

問題演習

※日本史・世界史の記述と重複します

地理は「暗記したこと」がそのまま点数に直結します。例えば、数学などは公式を覚えてもほとんど得点できませんが、地理では暗記さえできていれば点が取れます。

そのため、地理の勉強の中心はあくまで「系統地理」と「地誌」の学習です。

 

そのうえで問題演習をする意義は「自分が誤解している、覚えていないことを明確にすること」です。

教科書や参考書を読んでいるだけでは、なかなか自分の弱点を特定することができません。そこで、問題を解くことによって自分の理解と向き合う必要があります。

 

ここまでの話でお気づきの通り、問題演習では点数を気にする必要は全くありません。点数ではなく、自分が何を理解していて、何を理解していないのかを丁寧に分析することが重要です。

そして分析をしたら「今週中にここを復習して、克服しよう」と明確な目標を立ててください。

この意識を持つことができれば、地理は絶対にうまくいきます。世の受験生はただ闇雲に問題を解いているだけだからです。

論述演習

※日本史・世界史の記述と重複します

いきなり山本の個人的な話ですみません。

僕は東京大学に合格するにあたり、地理の論述対策に本当に苦戦しました。どれだけ知識を習得しても全く書けるようになりませんでした。

論述の参考書もたくさん試しました。しかし、11月の模試では偏差値38.8でした(我ながらよく合格できたと思います。これ11月です)

この状況を打破するために、僕は「論述の典型問題の解答例を全て暗記する」という手段を取りました。具体的には『大学入試地理B論述問題が面白いほど解ける本』だけを信じて徹底的に解答例を暗記しました(さらっと書いていますが、地獄でした)

本番では、この勉強法が功を奏して地理で34点/60点取ることができ、自分としては大満足でした。

この勉強を通じて改めて理解したのは、地理でも「典型問題を暗記することが重要」ということです。これは数学や理科科目では当たり前に考えられていることでした。

そこで、現在当塾では典型問題を暗記する重要性を再評価しています。もちろん僕みたいに直前期に詰め込むのはダメです。

 

そこで夏以降で当塾の推薦参考書を参考に教材を決めてもらい、まずはその1冊を理解しつつ暗記していきましょう。

典型問題からしっかりと押さえていくことで、過去問にも太刀打ちできるようになってきます。

なお、解答例の暗記を進める上で大事なことは「理解した上で覚えること」です。当たり前ですが、解答例をただ丸暗記しただけでは意味がありません。

書くにあたって必要な知識を確認し、知識同士のつながりを理解することは当然重要です。

また、暗記する際に「書きながら」覚えることを推奨しています。それは単に覚えやすくなるということではなく、試験本番での論述力の向上につながるからです。

論述はどんなにキーワードを満たしていても、日本語が成立していなければ0点です。可能な限りで信頼できる人に添削を依頼するようにしましょう。

まとめ

以上で地理の勉強法解説は終了です。

活かせそうなところから、徐々に取り入れていってもらえれば必ずや成績は上がっていきます。あとはあなたが行動するだけです。受験は行動した人が勝者になるゲームです。

「もっと詳しく聞きたい」「アドバイスが欲しい」という人は、ぜひ当塾の無料相談をご利用くださいね!

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