不合格者に共通する「3つの言葉」とその問題点

こんにちは、山本です。

僕はこれまで10年ほど、勉強に悩む受験生の相談に乗ってきました。その中で「第一志望に合格する人と合格できない人の違い」が何なのか、これをずっと考えてきました。

そして最近、合格できない人たちに共通する「言葉・口癖」があるなと気づき、今回お話ししていきます。

先にネタバレしておくと、以下の3つです。

「今日はなんかやる気が出なくて」

 

「やっぱり基礎が大事ですよね。基礎からやり直します」

 

「この参考書から、あの参考書に変えようか迷っています」

どれも、受験生が普通に口にする言葉かもしれません。僕も受験生の時はよく言っていたと思います。しかし、この3つの言葉の奥深くには共通する問題点があります。

今回は、こうした発言に共通する本当の問題点と、その解決策までお話します。

志望校合格をつかみ取りたい方は、必ず最後までお読みください。

やる気は行動の「原因」ではなく「結果」である

東京大学の脳研究者・池谷裕二教授は、こう断言しています。

「やる気」という単語は、できない人によって創作された言い逃れのための方便です。

厳しい話ですが、脳科学に基づく事実のようです。

実際のところ、多くの受験生は「やる気があれば勉強できる」と信じています。しかし、これは論理が逆であり、正しくは「勉強するから、やる気が出る」のです。

やる気は行動した後に生まれるものです。繰り返しですが、これは一個人の意見ではなく、事実です。

やる気が出てくれば、自分も勉強を頑張れるはずだ」という可能性に期待し、「自分はまだやる気になっていないだけ」と現状を肯定したところで、何も変わりません。

やる気が出るのを待っていても、受験勉強が始まる日は永遠に来ません。

難関大に受かる人は「やる気」に依存しない

僕がこれまで見てきた難関大合格者は「やる気がどうこう」という話をほとんどしません。逆に、結果が出ない受験生ほどやたらとこの言葉を使います。

これには根拠があります。難関大学の合格には推定値ですが「4000時間ほどの勉強時間」が必要と言われており、こんなの「やる気や気合い」で乗り越えられるわけがありません。

だから、難関大学に受かる人たちは「やる気に左右されない仕組みや環境を持っている」ということになります。

随所で話していますが、大学受験で第一志望に受かるのは約10%と言われています。90%の人は第一志望に合格できません。

そんな厳しい世界において「やる気が出た日だけ頑張る」が通用するわけがありません。だから、受験勉強に「やる気があるかないか」という話を持ち込んでいる時点で厳しい。

冒頭の【「やる気」という単語は、できない人によって創作された言い逃れのための方便】の通り、単に努力したくないだけの自分を「やる気」という言葉でうやむやにしている可能性が高い。

もちろん人間は弱いので、やる気や意志の問題も存在する。しかし、少なくとも何もしないで解決することはありません。

東大や医学部にに合格した私の生徒たちも「今日はサボりたい」「遊びたい」と思う日は当然ありました。しかし、やる気がないことを「通常状態」として受け入れた上で、それでも動ける仕組みや環境を1つずつ作っていくことで彼らは合格をつかみ取りました。

【今日やってみること】

 

やる気がないときでも出来そうなことを書き出してみる。単語や漢字学習のような軽いものならできるのか。苦手分野の整理や、暗記カードの作成ならできるのか。

「基礎からやり直します」という言葉の解像度の低さ

受験勉強を始める人、浪人生活を始める人、模試でいい結果が出なかった人

こういう人たちから「やっぱり基礎ができていないからダメですよね。基礎からやり直します」という発言を頻繁に聞きます。

こういう発言の問題点を一言で言うならば、こういう話をする人に限って「基礎とは何か?」を全くイメージできていない。

 

どこかで聞いた「基礎が大事」という言葉を借りて、本当の問題を追求するのをサボっているだけ。

仮に基礎が身についていない人がいたとしても、一度は基礎を勉強してきたはず。学校で授業も受けたはず。

それでも「基礎が甘い」なら、本当の問題は「勉強そのものの進め方や、勉強への向き合い方」ではないでしょうか?

さらに言うと、せっかく時間とお金をかけて模試を受けたのに、そこから出てくる結論が「基礎が大事」って、あまりに浅すぎませんか?基礎が大事なことは、それこそ受験を始める前から知っていたはずです。

ここで誤解してほしくないのは、たしかに基礎は大事であることです。あくまで一般論としてですが。

問題にしているのは以下の2点です。

・東京大学を目指す人にとっての「基礎」と、中堅大学を目指す人にとっての「基礎」は、まったく違うけど、ちゃんと「自分にとって必要な基礎」をイメージできているか?

 

・基礎知識のうち「自分に欠けているのは、どの基礎か」をわかっているか?

この2つをわかっていない人が「基礎が大事」と言ったところで、それは「勉強を頑張ろう」と言っているに等しく、まったく戦略的ではない。

このような人が “基礎” をやり直したところでおそらく次の模試でも同じ結果になります。

学校の先生や塾の講師は「基礎が大事だよ」と言います。これは間違いではありません。しかし、その言葉を鵜呑みにして「基礎をちゃんとやり直そう」と頑張った受験生が、毎年のように同じ失敗をします。

受験勉強は優れて個人的なものです。一般論に従ってうまくいくことはありません。「自分の現状と志望校を踏まえた上で、今これをやる」という個別具体的な勉強だけが合格に直結するということを再認識してください。

【今日やってみること】

 

自分に欠けている基礎をピンポイントで洗い出してみる。まずは1教科から。

「別の参考書に変えたいです」という他責思考

高校3年生の僕がこの典型例でした。参考書を買い、その1か月後には別のものに浮気している。

その根底には「自分は悪くない、悪いのは参考書である」とか「いい参考書、問題集に巡り合えば成績が上がるはず」という願望、ないしは妄想があります。

うまくいかない原因を教材や環境に押し付ける「他責思考」が如実に表れている言動です。

大体の場合、本当の問題は「参考書や問題集」にはありません。

僕が高3の時は「高校が進学校じゃない」「両親が高卒」「塾や予備校に通っていない」と、参考書に加えて自分を取り巻く環境のせいにもしていました。たしかに環境は大事ですが、どうしようもないことに頭を悩ませるのは、貴重なやる気と時間を使ってしまってもったいない。

少なくとも、受験勉強においては「自分に問題がある」というスタート地点に立たない限り、延々と教材をころころ変え、環境に不満を言い、気づいたら本番を迎えています。高3の僕がそうでした。

「自分の実力不足が問題で、具体的に何を変えていく必要があるのか」という気持ちを持ち続けた人だけが第一志望の合格を手にします

余談ですが、最近はAmazonのレビューやSNSのおすすめを見て参考書を選ぶ人が多いようですが、ここにも落とし穴があります。

教材というのはあくまで手段であり、自分の状況や志望校に合わせて選択する必要があります。

極端な話ですが、英語の偏差値が40、志望校の偏差値が50の人が『東大英語が解けるようになる』という本を買っても意味がありません。これと同じような話が、僕から見ると多くの受験生で起きてしまっている。

なぜか。それは自分の状況を軽視して「評判の良い参考書」を選んでいるからです。

「自分が今何ができないのか(課題)」を特定し、その課題解決に必要な教材を選ぶ

これが教材選びの鉄則であり、教材の良し悪しは「その人の課題によって決まるもの」で、全体論として「あれがいい、これがいい」と論じることに何の意味もありません。

【今日やってみること】

 

今の自分が抱える「本当の課題」は参考書なのか。環境なのか。今日一日を振り返って仮説をいくつか洗い出してみる

3つの言葉の奥深くにある問題

「やる気が出たら頑張れる」「基礎をしっかりやれば点数が上がる」「参考書を変えればワンチャンある」

こうした思考には、共通して「今の自分自身の状況や課題を軽視している」という、どこか「他人事」といった感じがあります。

「やる気がない状況でも何とかできないか」「基礎をやるにしても、自分は何を優先してやるべきか」「本当の問題は参考書なのか?」

このような「これは自分の問題である」という感覚がほとんどない。

ここではっきりさせておきたいことは、成長のヒントは「自分自身の、今の課題」にあるということです。

僕は高校3年生のとき、この「自分の課題」から逃げ続け、他人の言葉を指標に頑張っていたので結果が出ませんでした。勉強はしていたけれども、自分の課題と向き合うという努力を完全に放棄していた。

だから、一般論に左右されず、自分の課題に基づく勉強に取り組み続けた10年後の東大受験では、無事に合格することができました。

もちろん才能は変わっていません。変わったのは「自分の今の課題をちゃんと見る」という思考を持てたことです。

今回あげた3つの言葉を代表例に、自分自身の思考の中に「本当の問題から逃げている自分」が潜んでいないか考えてみてください。

ライバルたちはみんな何かのせいにしています。だから、ここで勇気をもって自分の課題と向き合う思考を持てれば、それこそ大逆転のチャンスがあります。

楽な話ではありませんが、自分を信じてこれからも行動を積み上げていってください。心から応援しています。

では、今回の記事はここまでです。

久しぶりの長文になりましたが、最後までありがとうございました。

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